かつて、優れたAPI設計はAPIチームにとって「あれば良いもの」と考えられていました。しかし、APIがビジネス戦略の原動力となり、APIの使いやすさが組織のモノリシックからマイクロサービスアーキテクチャへの移行を促進している今日のAPIエコノミーでは、優れた設計がこれまで以上に重要になっています。
API設計の理解
API設計とは、APIの消費者(内部および外部)がAPIをよりよく理解し、使用し、統合できるよう支援すると同時に、APIを効果的に保守できるよう支援する、効果的なインターフェースを提供することを意味します。 一般的に、適切に設計されたAPIは以下の要件を満たす必要があります。
- 読みやすく、扱いやすい: 適切に設計されたAPIは扱いやすく、そのリソースと関連操作はエンドユーザーが容易に理解できます。
- 誤用しにくい: 優れた設計のAPIの実装と統合は簡単なプロセスであり、誤ったコードを記述する可能性は低くなります。
- 完全かつ簡潔: 完全なAPIであれば、開発者は公開されたデータに対して本格的なアプリケーションを開発できます。
優れたAPI設計の目標は、APIを使用するエンドユーザーが可能な限り成功することです。内部APIの場合、使いやすさが向上することで、APIを介してサービスを利用する開発者の生産性が向上します。また、APIのバックエンドを開発したり、そのサポートドキュメントを作成したりする際のワークフローも改善されます。 外部向けAPIの場合、優れたAPI設計はユーザーの採用を促進し、エンドユーザーがAPIが提供する価値を理解しやすくなります。
API設計におけるOASの役割
API設計への注目の高まりは、API記述形式の採用の急増につながっています。RESTful APIの標準形式は、OpenAPI (Swagger) 仕様です。OASは、APIを人間と機械の両方が読み取れる形で記述するための言語に依存しない形式を提供します。 OASの機械可読コンポーネントにより、ツールはAPIの機能を実装し、拡張することができます。これは、SwaggerHub のようなツールを使用して、美しくインタラクティブなAPIドキュメントを自動的に構築したり、この設計に基づいてコードを構築したり、APIのサーバーおよびクライアントライブラリを生成したりすることを意味します。準備が整えば、この記述を利用してAPIのテストケースの構築を開始することもできます。 APIを設計するための人間可読形式を提供することの利点はより明確です。チーム全体(開発者および非開発者)だけでなく、エンドユーザーもAPIが何をすべきか、そしてAPIを最大限に活用する方法を簡単に理解できます。これは、コーディングを開始する前に、チームがAPIの設計について協力するための単一の焦点を提供することで、設計プロセスを開放します。
設計プロセスの設定
現在、何千ものAPIチームがOASとSwaggerツールを使用してAPIを設計しています。API設計を実装および維持するためにチームが従うプロセスは、エンドユーザー、APIの数、APIプログラムの戦略的およびビジネス目標など、いくつかの要因に基づいて異なります。 API設計の初期段階にあるチームにとって、スケーラブルなAPI設計プロセスを構築することは大きな考慮事項ではありません。しかし、APIプログラムが進化するにつれて、課題が生じる可能性があります。チームからよく聞かれる設計上の課題には、次のようなものがあります。
- API設計ファイルのホスティングとメンテナンス: 多くのチームは、コードの保存用に構築されたGitHubのような内部ソリューションやソース管理ツールに依存しますが、設計ファイルのためではありません。
- API設計のバージョン管理: チームは複数のAPIバージョンを処理し、最新バージョンが利用可能で実際に使用されていることを確認するためのソリューションを必要とします。
- チーム間のAPI設計の反復: 異なるチームが既存のAPIの開発とドキュメントを処理する場合、既存のAPIの設計変更を処理することは非常に重要です。
- スタイルガイドラインの設定と実施: チームが内部および外部APIに設定した設計基準に従っていることをどのように確認しますか?
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